多くの会社員が信じているお金の勘違い

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給料日前になると、なぜか不安になる

給料日まであと一週間。銀行の残高を確認すると、数万円が残っている。別に生活に困るわけじゃない。それなのに、なんとなく落ち着かない気持ちになる。多くの会社員が信じているお金の勘違いの一つは、「お金は使わずに残すほど安心できる」というものかもしれません。でも実際には、残高があっても不安で、給料が入ってもまたすぐに不安になる。このループに、何か違和感を覚えたことはないでしょうか。

コンビニで500円のランチを買うとき、ふと「これでいいのかな」と考える。飲み会の誘いを断るとき、「節約しなきゃ」と言い訳する。でも本当は、何のために節約しているのか、自分でもよくわかっていない。ただ漠然と、「お金は減らさない方がいい」と思っている。そんな日々が続いているなら、もしかするとそれは、お金についての根本的な勘違いから来ているのかもしれません。

「減らさないこと」が目的になっている

会社員として働いていると、毎月決まった日に給料が振り込まれます。この「安定」は確かにありがたいものですが、同時に、お金に対する考え方を固定化させる面もあります。毎月入ってくるから、毎月使い切らないようにする。余ったお金は貯金する。一見すると堅実で正しい行動のように思えます。

でも、ここに落とし穴があります。いつの間にか、「何のために貯めるのか」ではなく、「とにかく減らさないこと」が目的になってしまうのです。将来の不安に備えて、老後のために、子どもの教育費のために。そう言いながら、実は具体的な金額も時期も考えていない。ただ、「お金がないと不安だから」という理由だけで、使うことに罪悪感を持つようになっていきます。

多くの会社員が信じているお金の勘違いは、「お金は減らさないことが正しい」という思い込みです。でも実際には、お金は使うためにあるものです。もちろん無計画に使えばいいという話ではありません。ただ、「減らさないこと」だけを目的にすると、お金があってもなくても、常に不安を抱え続けることになります。そして、その不安は貯金額が増えても消えることはありません。

この勘違いが生まれる背景には、会社員という働き方そのものが関係しているかもしれません。毎月の給料は決まっていて、大きく増えることも減ることもない。ボーナスも、ある程度は予測できる。つまり、「入ってくるお金」は安定しているけれど、同時に「コントロールしにくい」のです。だからこそ、コントロールできる「出ていくお金」に意識が向きやすい。節約すれば確実に残高は増える。その確実性が、いつの間にか「減らさないこと」を目的化させてしまうのです。

お金との付き合い方を見直してみる

「貯金」ではなく「使い道を決めたお金」と考える

貯金という言葉には、どこか「我慢して貯める」というイメージがあります。でも、視点を変えてみると、貯金とは「未来の自分が使うお金を今から用意しておくこと」とも言えます。つまり、すでに使い道が決まっているお金です。旅行に行くため、家電を買い替えるため、万が一のため。それぞれに目的があって、その目的のために取り分けておく。こう考えると、貯金は我慢ではなく、未来の自分への投資に見えてきます。多くの会社員が信じているお金の勘違いは、貯金を「ただ残すこと」だと思っていることかもしれません。

月末に余ったお金を見て、ため息をつく瞬間

給料日の前日、通帳を見ると3万円残っていました。今月もなんとか乗り切れた。でも、嬉しいというより、「これだけしか残らなかったのか」という気持ちになる。一方で、何に使ったのかはよく覚えていない。ランチ代、コンビニでの買い物、サブスクの支払い。どれも必要なものだったはずなのに、なぜか罪悪感がある。この感覚の正体は、「使い道を自分で決めていない」ことから来ているのかもしれません。お金は出ていくけれど、自分の意思で使った実感がない。だから、残高を見ても満足感がないのです。

「今月は何に使うか」を先に決めてみる

完璧な家計簿をつける必要はありません。ただ、給料が入ったら、「今月は何にいくら使うか」をざっくり決めてみる。食費に3万円、交際費に1万円、自分の趣味に5千円。そして、貯金ではなく「3ヶ月後の旅行用に2万円」と具体的に決める。こうすると、お金を使うときの罪悪感が減ります。なぜなら、それは「決めた範囲内で使っている」からです。そして、使った後に残高を見ても、「予定通りだ」と思えるようになります。無理に節約しなくても、自分でコントロールしている感覚が持てると、不安は少しずつ減っていきます。

焦って変える必要はない

ここまで読んで、「今すぐ家計を見直さなきゃ」と思う必要はありません。多くの会社員が信じているお金の勘違いに気づいたからといって、すぐに行動を変えられるわけではないからです。それに、今のやり方が完全に間違っているわけでもありません。毎月なんとか生活できているなら、それはそれで一つの正解です。

ただ、もし今、お金に対して漠然とした不安を感じているなら、その不安の正体を少しだけ見つめてみてもいいかもしれません。不安の原因は、お金が足りないことではなく、「何のために貯めているのかわからない」「何に使っていいのかわからない」という曖昧さにあることが多いからです。

また、人によっては、今の貯金のやり方が合っている場合もあります。たとえば、具体的な目標がなくても、ただ残高が増えていくこと自体に安心を感じる人もいます。それはそれで、その人にとっての正しいお金との付き合い方です。大切なのは、「こうすべき」というルールに縛られることではなく、自分が納得できるやり方を見つけることです。

無理に支出を削る必要もありません。節約が目的になってしまうと、また「減らさないこと」が目的になってしまいます。そうではなく、自分が何にお金を使いたいのか、何にお金を使うと満足するのかを、少しずつ考えてみる。それだけで、お金との関係は少しずつ変わっていきます。

お金は減らさないためにあるのではない

多くの会社員が信じているお金の勘違いは、「お金は減らさないことが正しい」というものでした。でも、お金は減らさないためにあるのではなく、使うためにあります。そして、使うためには、何に使うかを自分で決める必要があります。

今すぐ大きく変える必要はありません。ただ、次の給料日が来たとき、少しだけ立ち止まって考えてみてください。今月は何に使いたいだろう。何にお金を使ったら、自分は満足するだろう。そして、貯金するなら、それは何のための貯金だろう。

その問いに、完璧な答えを出す必要はありません。ぼんやりとした答えでもいいのです。大切なのは、自分で考えること。そして、少しずつでも、お金を「自分の意思で使っている」という感覚を持つことです。そうすれば、給料日前の不安は、少しずつ小さくなっていくかもしれません。

お金があってもなくても不安だった日々が、少しだけ変わる。そのきっかけは、大きな決断ではなく、小さな気づきから始まります。

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