40代以降に考えるべき働き方

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昇進を断った同僚の話を聞いて、少し考え込んだ日

先月、同じ部署の同僚が課長昇進の打診を断ったと聞いて、正直なところ驚きました。40代半ばで、仕事もできる人。周囲からの評価も高い。そんな人が「今の働き方を変えたくない」という理由で昇進を辞退したんです。飲み会の席で本人から聞いた話では、管理職になると残業代が出なくなること、部下のマネジメントに時間を取られること、そして何より「自分の時間がさらに減る」ことへの抵抗感が大きかったそうです。その話を聞いて、私自身も少し立ち止まって考えてしまいました。40代以降に考えるべき働き方って、もしかして「昇進すること」や「キャリアアップすること」だけじゃないのかもしれない。むしろ、自分にとって何が大切なのかを見極めることの方が、ずっと重要なんじゃないか。そんなふうに思い始めています。

「働き方を考える」と聞くと、つい構えてしまう理由

40代以降の働き方について考えようとすると、なぜか身構えてしまう自分がいます。それはたぶん、「働き方を見直す」という言葉が、転職や独立、副業といった大きな変化を連想させるからかもしれません。書店に並ぶビジネス書のタイトルも、どこか決断を迫るような雰囲気があって、読むだけで疲れてしまう。でも冷静に考えてみると、私たちが日々感じている違和感や不安は、もっと地味で具体的なものだったりします。「このまま定年まで同じ会社にいるのかな」「体力的にいつまで今のペースで働けるだろう」「老後の生活費は本当に大丈夫なんだろうか」。こうした問いに対して、何か劇的な答えを出さなきゃいけないと思い込んでいるから、考えること自体が重荷になってしまうのかもしれません。実際には、働き方を考えるというのは、今の自分の状況を整理して、少しずつ調整していくことの積み重ねなんじゃないか。そう思えると、少しだけ肩の力が抜けてきます。

自分の働き方を整理するための3つの視点

「充実した働き方」を「忙しさ」と混同していないか

40代になると、仕事の責任も増えて、日々のスケジュールは埋まっていく一方です。朝から晩まで会議やメール対応に追われて、気づけば一日が終わっている。そんな毎日を送っていると、「自分は充実した働き方をしている」と思い込んでしまうことがあります。でも本当にそうでしょうか。忙しいことと、自分にとって意味のある仕事をしていることは、必ずしもイコールではありません。むしろ、忙しさに紛れて、自分が本当にやりたいことや大切にしたいことを見失っているかもしれない。週末にふと「最近、自分は何をしているんだろう」と虚しくなる瞬間があるなら、それは立ち止まって考えるサインなのかもしれません。

通勤電車で見かける疲れた表情の人たちと自分

平日の朝、通勤電車に乗ると、疲れ切った表情で座っている人たちが目に入ります。スマホを見ているようで実は何も見ていない目。浅い眠りについている人。そんな光景を見ながら、ふと「自分もあんな顔をしているんだろうな」と思うことがあります。40代以降の働き方を考えるとき、こうした日常の小さな場面が実はヒントになるんじゃないでしょうか。毎朝、会社に向かう電車の中で、自分はどんな気持ちでいるか。月曜日の朝、憂鬱な気持ちになっていないか。金曜日の夜だけが唯一の楽しみになっていないか。こうした感覚は、自分の働き方が今の自分に合っているかどうかを教えてくれる、静かなシグナルなのかもしれません。

「定年まで」ではなく「あと何年働きたいか」で考える

40代になると、定年までの年数が具体的に見えてきます。でも「定年まであと何年」という数え方ではなく、「自分はあと何年、今のような働き方を続けたいか」と問い直してみると、見える景色が変わってくるかもしれません。たとえば、今の仕事はやりがいもあるし嫌いじゃない。でも、50代半ばくらいからはもう少しペースを落としたい。あるいは、60歳以降も何らかの形で働き続けたいけれど、それは今とは違う関わり方がいい。そんなふうに、自分なりの時間軸で働き方を考えてみる。すぐに答えは出なくても、こうした問いを持っているだけで、日々の選択が少しずつ変わってくるような気がします。

焦って動かなくていい場面もある

40代以降の働き方を考え始めると、「何か行動しなきゃ」という焦りが生まれることがあります。でも、すべての人が今すぐ転職したり、副業を始めたりする必要はありません。家族の状況、住宅ローンの残高、親の介護の可能性、子どもの教育費。人それぞれ抱えている事情は違います。今の会社に不満はあるけれど、安定した収入があることの安心感も確かにある。そういう状況なら、無理に環境を変えるよりも、今の職場での働き方を少しずつ調整していく方が現実的かもしれません。たとえば、任される仕事の範囲を少し見直してもらう。残業を減らすために、業務の優先順位を上司と相談する。在宅勤務の日数を増やせないか打診してみる。こうした小さな調整も、立派な「働き方の見直し」です。大きな決断を下すことだけが正解ではなく、自分のペースで考え続けることも、ひとつの選択なのだと思います。

今日から少しずつ、自分の感覚に耳を傾けてみる

40代以降に考えるべき働き方は、誰かが示してくれる正解があるわけではありません。むしろ、自分自身の感覚に耳を傾けることから始まるのかもしれません。月曜日の朝、会社に向かうときの気持ち。仕事が終わって家に帰るときの疲労感。週末の過ごし方。こうした日常の小さな感覚を、少しだけ意識してみる。それだけでも、自分にとって何が大切で、何を変えたいのかが、少しずつ見えてくるはずです。昇進を断った同僚の話に戻りますが、彼は決して仕事を諦めたわけではありません。ただ、自分にとって大切なものの優先順位を、自分なりに整理しただけなんだと思います。私たちも、焦らずに、自分のペースで、少しずつ考えていけばいい。そんなふうに思えると、明日からの働き方が、少しだけ軽やかになる気がしています。

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