毎月の支払いが多いと感じるのに、何を減らせばいいかわからない
給料日が近づくと口座残高を確認して、なんとなく不安になる。毎月それなりに稼いでいるはずなのに、思ったより貯金が増えていない。そんなとき、ふと気づくのが「毎月決まって出ていくお金の多さ」だったりします。家賃、光熱費、通信費、保険、サブスク。固定費と呼ばれるこれらの支出は、一度契約すると見直す機会がなく、ずるずると続いていきます。でも、いざ削ろうと思っても「どれを削っていいのか」「削ってはいけないものまで削ってしまわないか」と迷ってしまう。会社員が削るべき固定費と削らなくていい固定費の違いを、少し整理してみませんか。
固定費の見直しを先延ばしにしてしまう理由
固定費の見直しは、多くの人が「やったほうがいい」と頭ではわかっています。それでも後回しにしてしまうのは、いくつかの理由があります。まず、固定費は毎月自動で引き落とされるため、支払っている感覚が薄い。財布から現金が減るわけではないので、痛みを感じにくいのです。次に、見直しには手間がかかります。契約内容を確認して、他社と比較して、場合によっては電話をかけて解約の手続きをする。平日の日中は仕事があるし、休日にそこまでやる気力が湧かない。そして何より「本当にこれを削っていいのか」という不安があります。保険を削って万が一のことがあったら、通信費を削って仕事に支障が出たら、と考えると、現状維持が一番安全に思えてしまう。こうして固定費は、見直されないまま何年も続いていくのです。
削るべき固定費と削らなくていい固定費の境界線
使っているかどうかではなく、使う予定があるかどうか
固定費を見直すとき、多くの人は「今使っているかどうか」で判断しがちです。でも、本当に大切なのは「これから使う予定があるかどうか」という視点です。たとえば動画配信サービス。今月は一度も見なかったけれど、来月には新しいドラマが始まるから解約しない。そんな判断をしていると、結局ずっと契約し続けることになります。逆に、今は使っていないけれど、数ヶ月後に確実に使う予定があるものは残してもいい。削るべきは「いつか使うかもしれない」という曖昧な理由で続けているものです。
会社帰りに立ち寄るコンビニで気づいたこと
ある会社員の話です。彼は毎月、ジムの会費を払い続けていました。入会したときは週に二回は通うつもりでしたが、仕事が忙しくなり、いつの間にか月に一度も行かなくなっていました。それでも「また行くかもしれない」と思って解約しませんでした。ある日、コンビニでエナジードリンクを買おうとして、ふと思いました。「ジムに行けないほど疲れているのに、ジムの会費を払い続けている」と。彼にとって今必要なのは運動ではなく、休息でした。その月、彼はジムを解約し、その分で月に一度マッサージに行くことにしました。固定費は、今の自分の生活に合っているかどうかが大切なのです。
削っても生活の質が変わらないものから手をつける
固定費の見直しで失敗しないコツは、削っても生活の質が変わらないものから始めることです。たとえば、スマホの料金プランを見直して格安SIMに変えても、通話やネットの使い勝手はほとんど変わりません。電気やガスの契約先を変えても、部屋の明るさや温度は変わりません。一方、削ってはいけないのは、自分の安心や健康に直結するもの。必要な保険や、仕事で使う通信環境、心の余裕をつくる小さな楽しみ。これらは無理に削ると、かえってストレスが増えて、別のところでお金を使ってしまうことがあります。削るべきは「払っているけれど恩恵を感じていないもの」です。
焦って全部を見直す必要はない
固定費の見直しは、一度にすべてをやる必要はありません。むしろ、一気にやろうとすると疲れてしまい、途中で投げ出してしまうことが多いのです。まずは一つだけ、一番削りやすいものから手をつけてみる。それだけで十分です。また、人によって削るべき固定費は違います。車が必須の地域に住んでいる人にとって、車の維持費は削れない固定費です。在宅勤務が多い人にとって、家の通信環境は削ってはいけない部分です。誰かが「これを削った」と言っていても、それがあなたにも当てはまるとは限りません。大切なのは、自分の生活を振り返って「これは本当に今の自分に必要か」と問いかけることです。そして、削った結果、不便を感じたら戻してもいい。固定費の見直しは、一度やったら終わりではなく、生活に合わせて何度でも調整していいものなのです。
半年後の自分が少しだけ楽になるために
固定費の見直しは、劇的な変化をもたらすものではありません。でも、毎月数千円の支出が減るだけで、半年後には数万円の余裕が生まれます。その余裕は、貯金になるかもしれないし、ちょっといい食事や旅行に使えるかもしれない。あるいは、ただ「お金の不安が少し減った」と感じられるだけでも、十分に意味があります。会社員が削るべき固定費は、生活の質を下げるものではなく、払っているのに恩恵を感じていないもの。削らなくていい固定費は、今の自分の安心や楽しみに直結しているもの。その境界線は人それぞれですが、一度立ち止まって考えてみるだけで、少しずつ見えてくるものです。今日、一つだけでも、自分の固定費を見直してみませんか。

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